グループ・ネクサス・ジャパン広島セミナーの様子

▲グループ・ネクサス・ジャパン広島セミナーの様子

一般社団法人グループ・ネクサス・ジャパンと広島大学血液内科が共催する、第39回グループ・ネクサス・ジャパンリンパ腫医療セミナー(広島)が、2014年11月30日に広島YMCA国際文化センターにて開催されましたので、ご報告いたします。

グループ・ネクサス・ジャパン広島セミナー会場での展示

▲グループ・ネクサス・ジャパン広島セミナー会場での展示

開催当日はあいにくの雨天ではありましたが、ネクサス広島、千葉、大阪、福岡の各支部の役員やボランティア、企業や医療関係者などの皆さまとともに、およそ100名の皆さまにご出席いただきました。

三原圭一朗先生によるご講演

▲三原圭一朗先生によるご講演

三原圭一朗先生(広島大学病院血液内科)には、「リンパ腫に対する新しい治療法の展望」との演題にて、再発・難治性ホジキンリンパ腫に対する新規抗体療法薬、再発・難治性低悪性度B細胞性リンパ腫・マントル細胞性リンパ腫に対する新規治療薬、再発・難治性B細胞性慢性リンパ性白血病に対する新規抗体療法薬、再発・難治性のT細胞性リンパ腫やATLに対する新規抗体療法薬などについて、ご講演をいただきました。

一戸辰夫先生によるご講演

▲一戸辰夫先生によるご講演

一戸辰夫先生(広島大学病院血液内科)には、「リンパ腫に対する移植適応の新たな考え方」との演題にて、造血幹細胞移植の種類と適応、移植片対宿主病(GVHD)とGVL効果、移植後の感染症とその好発時期、リンパ腫に対する同種移植における病型別の治療成績などについて、ご講演をいただきました。

黒田理子先生によるご講演

▲黒田理子先生によるご講演

黒田理子先生(福山市民病院精神科・精神腫瘍科)には、「安心して治療を受けるためのメンタルサポート」との演題にて、緩和ケアとがんと診断された時からの心のケア、緩和ケアチームと臨床心理士の役割、患者さんが自分で取り組む心のケア、ご家族ができる心のメンテナンスなどについて、ご講演をいただきました。


清本美由紀先生によるご講演

▲清本美由紀先生によるご講演

清本美由紀先生(広島大学病院・看護部)には、「外来化学療法のアメニティ向上を目指して」との演題にて、抗がん剤投与を受ける患者さんへの看護のポイント、化学療法における過敏症とアレルギー、外来化学療法を受ける治療環境や、患者さんへの情報提供などについて、ご講演をいただきました。


グループ・ネクサス・ジャパン広島セミナー会場での展示

▲グループ・ネクサス・ジャパン広島セミナー会場での展示

質疑応答では、低悪性度リンパ腫における経過観察と治療のタイミング、食事や代替療法などの考え方、セザリー症候群の病態と治療、マクログロブリン血症の病態と治療など、多くのご質問とご回答をいただきました。


グループ・ネクサス・ジャパン役員や当日ボランティアの皆さま

▲グループ・ネクサス・ジャパン役員や当日ボランティアの皆さま

今回のセミナーについては、中国新聞や朝日新聞にて事前に記事を掲載していただき、広島県や各地の医療機関でもチラシの掲示や配布などの広報をご協力いただいたこともあり、多くの患者さんやご家族の皆さまにご来場いただきました。開催にあたり、ご講演や会場手配でご支援をいただいた広島大学をはじめとする広島県内医療機関の皆さま、患者さんやご家族、医療関係者などのお立場で当日お手伝いいただいたネクサス広島支部や各地の役員・ボランティアの皆さま、配布資料の印刷や当日のお手伝いをいただいた製薬企業や広島県内企業の皆さまに、この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。

以下、出席された方のアンケートの一部を紹介します。

・ リンパ腫についての知識がなく心配しましたが、治療方法の現状や治験の事など薬剤の名前など患者として治療している側も家族もセミナーに参加して間違った情報に振り回されないことが重要だと思いました。全部を理解できずとも少しは患者さんと話をするうえで今までよりも理解できることが増えた事、移植の事も自分自身経験者として改めて、もう一度勉強出来役立てることがあればと思います。皆で支えあって一人で悩む人を減らしたいですね。外来化学療法の向上はとても共感しました。患者の負担軽減や説明方法など治療中は心の余裕がないので、状況に応じて対応してくれる、このようなパネルディスカッションなど家族はしっかり説明があると安心ですね。
(広島県より参加・女性)

・会員になって、初めて広島セミナーに参加しました。いつもは年1回福岡に行くのを楽しみにしていました。今回は「お好み焼き」を食べに?治療の進歩はめざましく知識・情報を得ることができました。黒田、清本両先生の話は私の場所とのことを考えるいい機会になりました。天野理事長はじめ、広島支部長の中川さん他、少し顔なじみの人々に逢えたことうれしく思いました。ご苦労様でした。ではまたお逢いしましょう。
(山口県より参加・男性)

・先生方の詳しいお話でだいぶ悪性リンパ腫の治療のことがわかりました。希望をもってがんばっていくよう希望の光があることを患者に伝えたいです。患者の栄養面をどうすればよいか悩むことがあります。みなさんが工夫された点などあれば又この時期生ものがダメなど教えてもらえたらと思います。栄養士の先生の話はあまりないのでそういうテーマの企画があれば嬉しいです。
(広島県より参加・女性)

・11月に主人が悪性リンパ腫であると検査結果を聞いたばかりです。入院しておりこれから治療が始まりますが一体どういう病気なのか、どうなるのか、少しでも多く知りたくて参加しました。初めて聞く難しい言葉ばかりです。長年の治療にならないで薬が効いて完治してほしいと祈るばかりです。
(広島県より参加・女性)

・新しい治療法の展望の話はこれから希望をもらいました。その後のメンタルサポートもそういう所があるということを知りました。私は岡山よりなので広島大学病院は遠いのでもう近くにあったらと思います(今の抗がん剤治療は通院なので)。セミナーに出席してよかったと思いました。
(広島県より参加・女性)

・講師の説明時間がもう少しあれば我々素人にもっとわかりやすい、かみくだいたものになるのではないか?と思われます。色々な参考資料を沢山添付して頂いているので、家でゆっくりと復習できるので感謝しています。化学治療後、家庭での自己管理方法などが聞きたいです。
(広島県より参加・男性)

・1月からR-CHOP(濾胞性リンパ腫)を6クール終え部分寛解となりましたが、7月から仕事復帰しました。やっと少し向き合ってみようかと思い患者会のホームページにたどり着きました。沢山の思いや不安を抱えていますが、これから少しずつと思っています。
(広島県より参加・女性)

・リンパ腫の移植について無理解でしたので移植適応について十分理解できました。大いに参考になりました。リンパ腫の治療の進歩、特に治験中のもの、治療法は大いに参考になりました。重篤な副作用の対処法はいかに、ご教示頂きたい。
(男性)

・お話を聞いていると安心して生活出来るように思われます。けどなかなか意志の疎通が出来なく、先生や看護師さんに気を使ってストレスを感じる事があります。理想的に治療が受けられる事を望んでいます。
(広島県より参加・女性)

・早くこの会に出席していれば良かったなぁ~と思いました。本日は本当にありがとうございました。
(鹿児島県より参加)