厚生労働省第25回「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」が2015年10月14日に開催され、グループ・ネクサス・ジャパンより厚生労働省に要望書を提出していた「レナリドミド」の「再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫」の適応拡大について、「医療上の必要性が高い」との評価結果をまとめましたので、ご報告いたします。これを受けて厚生労働省は、開発企業(セルジーン株式会社)に対して開発要請をすることとなります。
レナリドミド(販売名:レブラミド)は「再発又は難治性の多発性骨髄腫」「5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群」を適応症として、2010年に国内承認されました。グループ・ネクサス・ジャパンでは、厚生労働省「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」に対して、レナリドミドのマントル細胞リンパ腫に対する適応追加に関する要望書を提出するなど、適応拡大に向けた要望活動を行ってまいりました。要望活動と早期承認に向けた取り組みにご理解とご支援をいただいてきた皆様に、この場をお借りしまして改めて御礼申し上げますとともに、引き続き早期承認に向けた活動にご理解とご支援を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。
厚生労働省「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」
「医療上の必要性に係る基準」への該当性に関する専門作業班(WG)の評価
- 要望者名 : 一般社団法人グループ・ネクサス・ジャパン
- 要望された医薬品(一般名) : レナリドミド水和物
- 要望された医薬品(会社名) : セルジーン株式会社
- 要望内容(効能・効果) : 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫
- 要望内容(用法・用量) : 通常、成人にはレナリドミドとして1日1回25mgを21日間連続経口投与した後、7日間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。
- 「医療上の必要性に係る基準」への該当性に関するWG の評価 : (1)適応疾病の重篤性についての該当性 「ア」
(特記事項) 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫は致死的な疾患であり、適応疾病の重篤性は「ア」に該当すると判断した。 - 「医療上の必要性に係る基準」への該当性に関するWG の評価 : (2)医療上の有用性についての該当性 「ウ」
(特記事項) 欧米等の承認内容、欧米等の診療ガイドライン及び教科書の記載内容、並びに海外臨床試験成績等から、他に治療法のない再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫患者に対して、欧米等において標準的療法に位置付けられており、国内外の医療環境の違い等を踏まえても国内における有用性が期待できると考えられる。したがって、「ウ」に該当すると判断した。 - 備考 : 米国において「2 レジメンの前治療(そのうち 1 つはボルテゾミブを含む)後に再発又は進行が認められたマントル細胞リンパ腫患者」が適応とされている。当該状況等を踏まえて、WG では「本邦においても米国と同様に、事実上のラストラインの患者を対象に開発を進めることが適切である」との意見が出された。
(関連リンク)
>>第25回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議当日資料(厚生労働省)
>>レナリドミド水和物・濾胞性リンパ腫を対象とした第3相臨床試験国内開始のお知らせ(セルジーン株式会社プレスリリース)(PDF)